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スモールステップ 歯磨き編

みなさん、こんにちは!

このブログは、12/27「成功への階段: 小さなステップで築く理想のトレーニング」の補足記事です。

まだ、配信をご覧になっていない方は、ぜひ見てみてくださいね。

配信の中で、歯磨きのステップについて触れた部分がありましたので、そちらの資料の添付と補足をしたいと思います。

まず、資料から。

この資料は、歯磨きのトレーニングステップではなく、トレーニングをする上で、どんな材料を揃えていくかという内容です。

たとえば、ダメな考え方だと、

犬の口や歯のサイズに合っていない、適当な歯ブラシを選び、

右手で歯ブラシを使うのに、右手で犬の鼻周りを触る練習をして、歯ブラシに慣らそうとして、ただ歯ブラシをかじらせている、、、といった具合です。

簡単に言えば、カレー作りたいのに、ホワイトシチューのルーを用意しているような感じで、歯ブラシ練習をしていませんか?ということ。

歯磨きをするために考えるべきことは以下の3つ。

1. どうやって歯を磨くか、きちんとイメージしましょう。

イタリアングレーハウンドの細長い鼻先と、チワワの短い鼻先と、ゴールデンレトリバーの太くてデカい鼻先では、鼻先の掴み方は変わってきますよね。

当然、選ぶ歯ブラシのサイズも違います。

ちなみに、うちの犬のチャナ(14キロ雑種)は、鼻先の上側から掴んで唇をめくっています。

猫は、私の左手をCの字のような形にして、そこに頭をすっぽり入れてもらい、そのまま手をスライドして、唇を捲る動作に持っていきます(画像がないので、わかりにくいですね😅)

先代のボストンテリアは、頭が大きく、鼻は短く、歯を磨くには、押さえどころに困る形をしていました。なので、結局は、頭を押さえて、口の隙間から、歯ブラシを突っ込んで磨いていました。

今、チャナにしているような、犬の鼻先を上から掴むやり方を、私は勝手に「ノーズアップ」と呼んでいます。

ノーズアップのトレーニングステップはこちら

youtu.be/q_Pi3Rrm6Nw

ただし、このやり方が、皆さんのご愛犬の歯磨きに最適かどうかはわかりません。

犬の後ろへ回って、抱き抱えるようにやる方が良い場合もあるでしょうし、犬に横たわってもらってからやる方が良い場合もあるでしょう。その場合も、それぞれのポジションで犬に受け入れてもらえるように、細かく分けて練習すると良いと思います。

2.刺激に慣れる

【歯ブラシなどの道具に慣れる】導入には、噛まずに舐めるところからやると、始めやすい場合が多いです。歯ブラシに、美味しい味のものを舐めてもらうような感じで。

何かを食べたり舐めたりしている時に、歯ブラシで体や頭に触れるのもおすすめです。

歯ブラシを舐めてばかりると、ベロが出てきて磨きづらいです。歯ブラシが近づいても、別のことに集中する経験も役立ちます。

【鼻先への刺激に慣れる】には、チンレスト(手のひらに顎を乗せる)や、先出のノーズアップの練習が役立ちます。単に、指で輪っかを作って、そこに鼻先を入れるトリックもいいですね。

3.材料を合わせる

適切な歯ブラシを選び、ゴールのイメージもできている。鼻先への刺激に慣れる経験も積んだ。

となったら、材料は揃いました。

それらの材料を合わせて、歯磨きトレーニングのスタートです。

・ゴールイメージにマッチした体勢をとる。

・鼻先の刺激(掴む、捲る、歯を触るなど)の継続時間を伸ばす

・歯ブラシで歯を触り、擦る

これらを、少しずつ行なっていきます。きっと、一進一退を繰り返しながら続けていくことになると思います。

1ゴシゴシ1トリーツ、というように、まめにトリーツ提供をするのもポイントです。

そして、覚えておきたいのは、完璧に磨くのは難しいということ。

裏側を磨くのは難しいですし、私たちも、歯ブラシだけでは、きちんと磨ききれませんので、想像はできると思います。

口の中の汚れを落とす、というより、汚れが蓄積するスピードを落とす、という考え方の方が、良いのかもしれません。

配信の中でもお伝えしたように、どんなやり方が良いのか、どんなステップを踏むのかは、個体によって違います。

誰かの正解はあなたの正解ではないかもしれません。

仮に、私が、あなたの愛犬のステップをデザインしたとしても、現場で微調整するのはあなたです。

だから、各々、微調整する力、すなわち、考える力を養ってもらいたいと思うのです。

何か、わからないことやご質問がございましたら、LINEお待ちしております!

犬同士の遊びをサポートする方法

【オンライントレーニング限定配信】 みなさん、こんにちは! みなさんは、ご愛犬を他の犬と遊ばせることはあるでしょうか。

その時、犬同士のマナーについて、気にな立ったことはあるでしょうか。

今日は、犬同士の遊びの良いマナーを教える、と言った点で、良い記事を見つけたので、そこから内容をご紹介します!

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原文「Teaching Polite Play」
https://journal.iaabcfoundation.org/teaching-polite-play/
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犬同士の遊びを見ることは、飼い主にとって楽しいことの一つですよね。

でも、残念ながら、全ての犬が犬の友達とのやりとりをうまくできるとは限りません。 飼い主は、犬たちの気持ちを尊重しながら、潜在的な問題を先取りして、遊びを楽しむ方法を犬たちに教えることができます。

今日は、記事の中から、飼い主が知っておきたいこと、犬同士の会話について。会話といっても、声で繰り広げられるのではなく、仕草や行動から読み取るものです。

🔴その1:カットオフシグナル
相手の勢いを止めるために使われる仕草/行動です。 例:直立して顔を背ける、1〜2秒固まり、唇を舐めたりするなど。 それを見た相手は、後退りしたり、遊びを一時中断して応じる

🔴その2:遊びの役割の交代の有無
良い関わりというのは、一方的ではなく、双方向のやり取りが見られるものです。例えば、一方が追いかけるばかりでは、良い関わりとは言えません。追いかけ役と追いかけられ役が時々交代していたり、取っ組み合いをする場合にも、上になったり下になったりと、役割の交代がある方が良いです。人間も一緒ですよね〜。一方的に、喋られても良い時間を持った気にはなりませんから。

🔴その3:セルフハンディーキャップ
これは、能力が高い犬が相手に合わせる、というものです。 例えば、追いかけっこの際、相手のスピードに合わせて、自分のスピードを落とす。または、体高のある犬が、体高さの低い犬に合わせて、横になるなど。

🔴その4:ボディーランゲージは飼い主を混乱させる場合がある
これは、例えば、カットオフシグナルのように見える仕草も、実は、相手を遊びに誘っている仕草かもしれない、ということです。 「〇〇という行為はカットオフシグナルだ(または、ストレスサインだ)」と、単語帳の様に覚えるのではなく、全体を見て、文脈を捉えることが大切です。

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・犬同士の不適切な遊びとは?
・なぜ、相手のシグナルが読めない犬がいるのか?
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🔴不適切な遊びになっている場合、犬が以下の5つの状況に陥っているかもしれません。
1. 遊びたくないのに、過剰に構われて、余計に遊んでしまう
2. つい乱暴になってしまうが、他にどうすれば良いかわからない
3. 他の犬と、交流すべきかどうか葛藤している
4. エネルギーが高く、興奮も強すぎて不安
5. 相手のエネルギーを止める方法を知らない 犬がこのような状況下で遊んでいるシーンというのは、ストレスサインが多く見られたり、過剰に興奮したり、体に緊張が見られるかもしれません。

何も考えずに見れば、激しく遊んでいるように見える光景です。 人間の子供同士に例えて言うなら、若干涙声、震える声で友達にふざけるように大声を出していたり、「やめろよ!」とマジ顔で、でもふざけたような演出をして対応しているような感じ。

犬も子供も、「これ遊びだよね?」「怒った?怒ってないよね?」ということを確認しながら遊びます。

仮に相手が怒ったような、険悪な感じになったら、それを宥めるような行動をするのが、遊び上手な子(コミュニケーションが上手)ということになります。

相手とのやり取りの温度差を埋めようとするんですよね。 お互いに、そうしたやりとりをしながら、喧嘩を避け、良い交流の時間を持つことになります。

でも、残念ながら、そうした相手のシグナルを読めない犬がいます。

🔴なぜ、相手のシグナルを読めない犬がいるのか?
これについては、3つのパターンがあります。
1. 適切な社会化期をすごしていない
2. 学習歴の影響
3. 遺伝

社会化期の過ごし方については、犬同士で遊ばせることにフォーカスしたものが多く、このことが逆に相手のシグナルを読めない犬にしている可能性があります。

また、犬同士で戯れ合いながら学ぶだろうと、半ば放置状態にしているケースもあります。本来であれば、犬同士がうまく交流できるように、人がサポートする必要があります。 相手の犬をおもちゃのように扱って遊ぶ犬もいます。

犬同士の距離が近く、取っ組み合って遊んでいるように見えても、犬たちは必死な状況かもしれません。

他犬とうまく交流するために、飼い主ができるサポートについてお話ししていきます。

🔴同意テスト
遊んでいる最中に、「これは不適切な遊びでは?」と心配される場合は、同意テストを行なってみましょう。自分の犬が、他の犬と遊びたがっているかを確認する方法です。

  • 犬同士の遊びを中断し、両方の犬をリードで繋ぎます。
  • 緊張や不安を抱えていたとみられる方の犬を先に放し、その犬の様子を見ます。
  • その犬が、すぐに相手の犬に遊びを仕掛けていくならOK。
  • 相手の犬と遊ぼうとせず、別の行動を見せたなら、遊びを再開させない方が良いでしょう。
  • 犬を放すタイミングは、それまでの遊びの様子によって異なります。
  • 同時に放す方が良い場合もあるでしょう。

繋いだあとは、十分な距離をとることも忘れずに。

同意テストは、その場にいる飼い主全員の協力が必要ですので、不特定多数の利用者がいるドッグランでは難しですね。

🔴適切な遊び相手を探しましょう。
犬にも相性があります。体格、エネルギーレベル、遊び方が似ていると、良い遊び相手になる可能性が高いです。 体格差がありすぎると危険なこともあります。 独占欲の強い犬の場合は、おもちゃを片付けましょう。

🔴犬同士の関わりで悩んでしまう場合の対応
・他の犬と触れ合わず、他の犬の近くで落ち着いて、礼儀正しくいられるように練習する
・1人の時間を楽しむ犬もいることを理解する
・子犬の頃よく遊んでいても、時間と共に、遊びのスタイルが変わり、1人でいることを好むようになるなど、犬の変化を受け入れる

🔴遊びの中断の方法
同意テストの際、犬の遊びを中断する必要があります。 遊びを中断しやすくするために、普段から行っておきたい練習は、
・ハンドターゲット
・呼び戻し
・飼い主が、首輪やハーネスを優しく掴めること
・トリーツを使っての誘導

これらのことを、まめに行うことで、困惑している犬を助ける糸口になります。

いかがでしょう。 結構難しいな〜と感じられたかもしれませんね。

犬同士の平和な遊びをサポートするには、人間同士の協力が欠かせません。

良いコミュニティーがあれば、その中で、犬の遊びを見守りながら、適宜、サポートに入ることが可能ですが、日本のドッグランや、散歩中のコミュニケーションでは、おそらく難しいでしょう。 良い相手が見つかるかどうかも運次第。

少なくとも、「遊び中の中断方法」で書いた練習をコツコツ積み重ねていけば、良い相手に巡り会った時にすぐ使えますので、まだうまくできていない〜という場合には、練習してみてくださいね。